EBウイルスにかかりました
ある日の朝。
「なんか喉痛い」起床そうそうに私はそうおもった。でもわたしはアホみたいに口をあけて寝てる事の方が多いタイプなのでその時は「あぁ、また口開けて寝てたんやろなぁ」と自分に言い聞かせ、元気にスプラトゥーンをし、その日は就寝した。
一日寝ても痛みが取れないので、トラネキサム酸が主成分の薬を飲み、のど飴をしこたま舐めたのだがまったく効果が無い。
これはいよいよやばいなとおもい、ちょっと喉の奥を見てみることにした。
iPhoneのバックライトをつけて、鏡を机にたて、そっと喉奥を覗いてみると、扁桃の部分が真っ白になっていた。
「あれ?ゲレンデかな?」って。
季節的には春だけど、ちょっと遅れたスキー会場かな?って。
いままでにみたことない喉奥の雪化粧にわたしは困惑した。
とりあえずその日は綿棒にイソジンを塗ってオエッってなりつつも真っ白になってる部分をグリグリしてみたりした。
でもとれない。思えばこの時点でやばい気がした。
「んまぁ寝たら治るやろ」
そう言い聞かせてわたしはR-指定とDOTAMAのダンジョン対決をみて寝た。
翌日、いよいよやばい。来るところまで来てしまった、つばを飲み込むと激痛が走るのだ。まるでカミソリを飲んでいるかのような、鋭い痛みだった。「あこれやべぇやつだ」
以前スズメバチと遭遇した時と全く同じ感想しか出てこなかった。強烈すぎる喉の痛み、倦怠感、関節痛を抱えたまま私はベットの上で真っ白な天井を見つめていた。
一体何がいけなかったのか?
やはり口を開け寝ていたのか?
しかし口を開けて寝ていたくらいで喉の奥が真っ白になり、リンパがピンポン玉くらい膨らむことがあるだろうか?
天井は何も答えてはくれず、ただただ壁掛け時計のカチコチという音だけが響いている。
頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになっていた私を現実に引き戻したのは静かな部屋に響いた携帯のバイブレーションだった。
母からの電話だった。
その第一声は「大丈夫?」だったので、思わず私はエスパー魔美かな?????と言いそうになったが、痛む喉を抑え、「だいじょばない」と答えた。ちなみにこの時の声は天龍さんである。
母の話によればわたしは昨日はヤバすぎるイビキをかいていたらしく、「相当調子悪いんだな」と思ったらしい。
正確に言えばイビキではなく、扁桃が腫れているせいでうまく呼吸ができないに近いのだが。
結局その日のうちに病院にいくことになった。
なんとかフラフラしつつも着替え、「なんで置いていくんやゴルァ!」と吠え散らかすわんこを宥め家を出る。
いつもお世話になっている内科の先生のところに行こう、と母は車を走らせた。
しかし結論からいうとその内科はやばかった(患者のキャパシティ的な意味合いで)。どれ位やばいかというと、いつもガラガラの駐車場が空いていないのだ。マッマが気をきかせて私の代わりに診療所の中ををみてきてくれることになった。わたしは車内からマッマを見守っていた。マッマはドアを開けるでもなくチラッと診療所の中をみて踵を返して戻ってきた。ガイアの夜明けのOPに使えそうな面持ちだったし、中島みゆきが「地上の星」を歌い出してもおかしくない緊迫感だった。ワイは悟った。「これ無理やな」と。
そんなに患者がいるってことはわたしが痛みに喘いでいる間にこの片田舎でちょっとしたバイオハザードでも起きたのだろうか?
ここから私と母の怒涛の病院探しが始まる。
!緊急企画!ドクターをさがせ!
かかりつけの耳鼻科は予約制でダメ。
お馴染みの内科もバイオハザードなので無理。
あれ待てよ、、、
、、、
、、、?????
今日って木曜日じゃない、、、、???
そう、多くの病院が休診日である木曜日だったのだ。
もし私がアメリカ人だったら「OMG」って言ってたと思う。
わたしは車内で絶望した。思わず最大までリクライニングしてやった。
こんな痛みを抱えながら明日まで耐えるのか、と。泣きたくなった。
そして早めに病院に行かなかった自分の愚かさを呪った。
なぜ、あんなチンケな市販薬とのど飴でやり過ごせると思ったのだろうか?過去の自分に腹が立ち、助手席でゴム毬のように跳ねようとしたところ、母から「見つかった」という言葉が聞こえ、私は心の底から安堵したのである。
捨てる神あれば拾う神あり。
今すぐ来てくれるなら見てくれるという。
私は死ぬほど感謝した。
もうこいつが新世界の神なのではないだろうか?キラ様では?
私はここから勝手に救世主をキラと呼ぶことに決めた。
ついたところはかなり小さな病院で、ビルの二階にあった。ちなみなエレベーターなど生易しいものはない。お年寄りにも容赦のないキラ。
おいおい勘弁してくれよ
こっちは関節が死ぬほどいてぇんだよ。
突如襲いかかった理不尽にイラッとしながらも狭くて急な階段を上る。設計ミスかな????それとと新世界のキラはここで挑戦者をふるい落としているのかな?????
わたしは関節の痛みに耐えつつ頑張って登った、キラに会うために。
もはや気分は患者とかじゃなくてLだった。
自動ドア(ここだけ最先端)が空いた瞬間心の中で「こんにちは、私がLです」そう呟いてみた。
さて、、、どいつがキラだ、、、。
ちなみに院内はめちゃくちゃにかわいかった。恐ろしくメルヘンだった。脳内キラとのギャップに戸惑うしかない。
新世界のキラめっちゃメルヘン~~!!!かわいい~!!!!こだわりあるぅ~!!!!!!
くまちゃんのクソデカぬいぐるみ飾ってあるしなにこれ~~~~~!!!かわいい~~~!!!!!
サンリオピューロランドのパチモンと化した院内を見回していると、
すぐに診察室に通された。
新世界のキラはおじいちゃんだった。
おじいちゃんはわたしの喉を一目見た瞬間に「アッ」という一言を発し、無言で私のリンパを触診し始めた。
医者の口から一番聞きたくない一言だし、神妙な顔で人のリンパを触るのはやめろ。
おじいちゃんはペンタブ(ここも最先端ポイント)(エレベーターはない)みたいなのでわたしの喉をパーっとかいてくれた。きたねぇ。すげえヘタクソ。この調子じゃデスノートに名前書いてもたぶん反映されないとおもう。
この時の私は、熱と痛みにうかされ、判断力というか知能指数が全体的に下がっていたので、「なまえ、、、書かれなくてよかった、、、このおじいちゃん、一見弱そうだけどキラだもんな、、、」とかおもいつつぼんやり話を聞いていた。
「これはねぇ普通じゃないんですよ」とのアバウトすぎる診断を下してきた。
どうやらリンパが普通の腫れ方ではないらしい。
自分自身、リンパがピンポン玉くらいに腫れてるのには数日前から気づいていたのだが、ずっと前から小顔マッサージをしていたので、「溜まった老廃物かな☆効果出たのかも♡」と呑気に考えていたので特に気にもしていなかったのだ。
去勢したうちの犬の金玉のよりもでかくなったリンパの腫れをここまで放っておいた私は馬鹿だ、
念のため血液検査をするので、検査結果次第で明日大きな病院へ行けと言われた。
オイオイまじかよとんでもねぇ事になったな。マッマとわたしはそうおもった。
想定外に血を抜かれ、紹介状というデスノートに名前を書かれるかもしれない私。おそらく紹介先は以前母がお世話になった大学病院(うろ覚え)だろう。まさか親子揃ってお世話になるとは。笑うしかない。
母は第2のキラ(紹介状先の先生)について調べていた。真っ先に相手を調べる捜査官の鑑。FBIかな???
マッマ「この人だって。」
ワイ「なんかゴマみたいな顔してるね」
待合室では第2のキラ対策会議が行われていた。
私は第2のキラの顔も名前もわかってしまった。もしも私がデスノートの保有者だったらコイツは死んでいるので、命拾いしたことを感謝してほしい。
今思えばなぜわたしのことを診療してくいるのか殺そうとしているのか不明だがこの時はそう思った。
そして翌日。
おじいちゃん先生こと新世界のキラの元を朝イチで再び訪れ詳しい血液検査の結果を聞く。(やはりエレベータはない)
新世界のキラ曰く「肝臓の数値がやばい」とのことだったので無事デスノート(紹介状)に名前を書かれ私は死後の世界(大学病院)に行くことになった。
マッマ曰く、どうやら第2のキラ、ことゴマ先生は今日は休診らしい。
待合室でぼーっとしているとすぐに「○○さーん」と診察室へよばれる。
私はゆっくりとスライド式のドアを開けた。
そこにはゴマが鎮座していた。
????????
おまえいないんちゃうんか???
デスノートに名前書いたはずのやつが生きていた時の衝撃ににている。
「なぜこいつが、、、!」困惑しつつも椅子に座り、病状を話すと、
ゴマはうんうんと話を聞きつつ、喉を見てくれた。
その時にあのおじゃる丸の杓子みたいなのを使おうとしてきたので、すばやく全力で拒否した。はやく閻魔様にかえしてこい。
「アッソレオエッテナルンデイヤデス」
「わかったわかった」
随分ものわかりのいいゴマだなぁ(感心)
先生は「喉白くなってるねー、ちょっと鼻からカメラいれるねー喉の奥の写真もとるね」といってなにやら高そうな機械を用意し始め、そして突然思い立ったように「あっそうだこれ、やっておくね」と書類を渡すノリで人の鼻に棒を突っ込んで鼻の奥に薬を噴射してきた。
第二のキラは恐ろしいやつだった。間違いなくサイコパスだ。勝てない。
そもそもいないって言ってたのにいるし、あと鼻にカメラってなんだよ。そんなとこ撮ったことねーよ、、、。
先程鼻奥で噴射された薬のせいな死ぬほど噎せつつ、私は処刑(鼻カメラ)の時間を待った。
用意されたのは、縄跳びみたいなやつだった、縄の部分を鼻の奥にズルズルと入れられ、持ち手の部分をゴマが操作していた。
感覚的にはインフルエンザの検査に似ている。この時わたしは「痛いし怖い、、、紹介状に名前書かれたからだ、、、もう許してくれ、、、」とおもっていた。
ゴマ「うん、鼻の奥に異常はないかな。後で採血室で採血して、点滴して今日はかえって。肝臓の数値次第で入院ね。昨日は何食べた?」
ワイ「わかりました、、、昨日は魚肉ソーセージとゼリーですかね」
ゴマ「、、、魚肉ソーセージすきなの?」
?????????
あったから食べただけなんだよなぁ、、、。
あとパソコンにわざわざ「魚肉ソーセージ」って書くな!!!!恥ずかしいだろうがやめろ。デジタル式デスノートやめろ。
マッマもちょっと笑っていた。「魚肉ソーセージとかやめてよwwwwwww」と言いながら私の肩を叩いてくる始末である。魚肉ソーセージになんの罪があるのかだろうか?ニッスイおさかなのソーセージにあやまって欲しい。
大学病院で意味のわからない辱めをうけたあと、2時間にわたる点滴と採血をされ、ゴマの最終判決をまつ。
肝臓の数値がそんなに高い訳では無いので入院はしなくてよいらしい。
そのかわり明日も点滴に来いとのことだった。またゴマの顔を見るのか、、、(困惑)と思いつつもここは医者のいうことなので素直に従う。というか、ゴマは確実にサイコ野郎なので怖い、また突拍子もなく鼻奥に何かを噴射されかねない。
また、わたしの病名は「EBウイルス」で、この年代はわりと多くかかっていて、この時期に入院してる子がかなりいるということだ。若者のトレンドにEBウイルスはなりつつあるのか(困惑)そんなもの流行らせなくていいから(良心)
その日は無事帰宅。柔らかいもの、液体しか摂取できなくなり、石鹸のような固形物だって食べるゴキブリ以下の存在と化したわたしは麦茶とコーヒー牛乳とポカリをがぶがぶ飲んでいた。ゼリー飲料ものんだ。味はわからなかったが、とりあえず食欲は満たせた。
翌日 金曜日
またゴマとご対面である。しかも朝から。
ちなみにゴマは何故かタバコへの熱い対抗心を持っており、初診にかかった日も家族に喫煙者はいないか聞かれ、いると答えるとめちゃくちゃに語られた。J〇に親を殺され、喫煙者に村を焼かれた男 ゴマ。
この時点でワイはゴマが苦手だった。そもそもワイのEBウイルスに煙草は一切合切関係ない。
なのに何故。この謎は今だにわかっていない。しかし、ゴマが煙草アンチであることだけは確かだった。
しかし、ゴマも医者である上におそらくこいつもデスノートの保有者である(ない)から蔑ろにはできない。
そんなゴマは非常によく効く薬を処方してくれた。新世界のキラが出してくれた薬は(おじいちゃん)など足元にも及ばなかった。彼は所詮ニセモノだったのだ。
鮮やかな色のうがい薬
これが新世界のキラが私に与えた神器だ。
ロキソニンのお陰で熱も下がり痛みも多少和らいでわたしはうどんを食べれるまでに進化した。今までは液体でしかエネルギーを生み出せない車と同等の存在だったがついに固形物からエネルギーを摂取し生み出せるまでになった、驚くべき成長である。体内における技術革新が起きた決定的瞬間。
そして今
熱は下がり、関節の痛みは消え、喉もうんともすんとも痛くなくなった。喉の白い何かも姿を消し、わたしは勝利を確信している。私の勝ちだ。
EBウイルスに勝利した私こそ、新世界のキラなのだ。
しかし、このあと3時半からまたゴマとご対面である。非常に行きたくない。
追記 EBウイルスは、唾液で感染します。
気をつけましょう。
夢の国で下ネタぶちかました話をする
みなさんディズニーランドで売ってるこんなハンバーガーご存知ですか?
わたしこのハンバーガーのせいで夢の国に下ネタミサイルぶちかましたことあるんですよ。
あのね、なんでか順をおって説明しますとね。
わたしは事前にこのハンバーガーもどきがあることを知っていたわけです。
そんでね、夜レストランでこれ食ってたわけですよ、母が。
それでね、「あっ!本当にあるんだー!」って興奮しましてね。
人間って、興奮してると正常に言語機能が働かないんですよ。アドレナリンのせいなのかわからないですけど。
それでね、わたしは本来は
「ミッキーの手のかたちの肉まん?」って言いたかったんです。そもそも肉まんじゃないんですけど。
そしたらね、
「ミッキーの手マン?!?」って言ってしまったんですよ。
空気が凍りついたよね。
そんで、下ネタ投下直後は「なんでみんな固まってんの?」ってなって。
投下して30秒くらいかな、ことの重大性に気づいたのは。
普通にキャストの人後ろでテーブル拭いてたしぜったい聞こえてたよね。
もうしぬほど恥ずかしい。
いまでも思い出す度ウァァァアってなる。ころしてください。。。